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何をするにもお金がかかるってのはほんと嫌な世の中よね

イギリスではロンドンへ入る車両へ通行料を課す制度が始まり
一定の成果を上げているそうです。

この流れは渋滞の激しい東京近辺でも導入されるんだろうナァ
でも金沢じゃ関係のない話よ

と、思っていたんですが…

再びイギリスでは2015年をメドに
全ての道路を有料化する準備に入ったそうです。
確かに自動車という商品の低価格化
加えて個人主義の広まりに伴い渋滞がますますひどくなることは容易に予想できます。
道路の有料化は効果のある手段かもしれません。
走った距離や時間帯、道路などによって課金していくそうです。

「おいおい、そんな横暴なことが許されていいのかよ!」と思った方は落ち着いて。

もちろん
道路使用料を課す代わりに、自動車税・燃料税を廃止するとのことです。

よく考えてみると、これって素晴らしい制度のような気がするんですよね。
車は持っているけれども自転車メインで、ほとんど走らないAさんと
日常の通勤通学からレジャーまで年間3万キロは軽く走るというBさんがいたとしましょう。
でも、自動車税は二人とも年額同じ金額支払いますし
車検時に支払っている自動車重量税も同じです。
違うとすれば任意保険で
外資の保険会社だと走行距離に応じてという従量制になっているくらい。
それでもAさんBさん共に同じ金額の税額なわけです。
使用時間も走行距離も違うのに同じ金額を支払うというのは
「車を持っている」という基準で言えば公平ですが
「どの程度使っているか」という基準で言えば随分と不公平なものです。

まぁ、もちろん一定の金額を課すしかなかったという現実はあります。
個々人の消費の実体などはとても追跡調査不可能でしたし
できたとしても莫大なコストがかかりました。
持つ人と持たざる人の比率もありましたし、ね。

しかし時は21世紀
技術的な基礎はGPSシステムの確立。
これにより一台一台の動きを追えるようになりました。
いつ、どのように、どれくらい走ったかはお釈迦様の手のひらの孫悟空並みに筒抜けです。

年間走行距離約15,000キロ(燃費8キロ/リッター)
年間ガソリン代が24万円(月額2万円)
内燃料税60%で144,000円
自動車税で39,500円(2リッターエンジン)
というモデルを想定すると
税額は合計183,500円 (高えぇぇ…)

キロあたり12円の走行税をかけた場合には180,000円でほぼトントン

キロあたり15円の走行税をかけた場合には225,000円
重量税も廃止されれば、この税額でもいけるかな…?

キロあたり20円の走行税をかけた場合には300,000円

キロあたり25円の走行税をかけた場合には375,000円
重量税を廃止せずにこの税額だと、そろそろ暴動かな?という頃合い

もちろん、この計算には燃料費は入っていません。

現実的には走行する場所に応じて金額を変えて課金する、ということになるんでしょうね。
渋滞の激しいところを走れば、比率が高くなり
空いているところでは安くなる。

「月曜日はマイカー通勤禁止デー」とか
地球温暖化防止キャンペーンとかやってますけど、
ほとんど効果のないであろうキャンペーンをやるよりも
走行距離による課金制度の方が、地球温暖化により有効的な手段ではないでしょうか。

ただ、問題は運送業。
運送業者登録してある人たちだけは免税
というふうにすると、登録だけする違法業者が増えるんでしょうねぇ。
税制ってのは本当に難しいものです。